在日韓国人とは?2026年最新人数・歴史・朝鮮籍との違いと特別永住者制度を徹底解説
2026年10月現在、在日韓国人をめぐる実態を知るうえで欠かせないのが、国籍、在留資格、歴史的背景の3つです。出入国在留管理庁が2026年10月16日に公表した最新の在留外国人統計によると、2026年6月末時点の韓国籍の在留者は40万8,682人で、国籍・地域別では中国、ベトナムに次ぐ3番目の多さとなっています。
一方、「在日韓国人」という言葉が指す範囲は一様ではありません。韓国籍を持って日本に暮らす人だけでなく、朝鮮籍の人、歴史的な経緯を背景に日本で暮らしてきた人々とその子孫、帰化して日本国籍を取得した人々まで含めて語られることもあります。特別永住者制度や韓国併合後の歴史を踏まえながら、最新の公的統計をもとに現在の実態を整理します。
>📌 この記事の重要ポイントまとめ
>
> - 最新人数: 2026年6月末の韓国籍の在留者は40万8,682人。2025年末の40万7,341人から1,341人増加しました。
> - 歴史的背景: 1910年の韓国併合から戦時動員、戦後の国籍・在留制度の変遷を経て、長期にわたる定住社会が形成されました。
> - 制度上の違い: 韓国籍・朝鮮籍・特別永住者・一般の永住者・帰化後の日本国籍は、それぞれ異なる概念です。
【2026年最新】在日韓国人とは?人数と現在の実態を整理
在日韓国人とは、一般に日本で暮らす韓国にルーツを持つ人々を指す言葉です。ただし、法律上の在留資格や国籍を示す正式な区分ではありません。
韓国籍を持つ在留者を指す場合もあれば、植民地支配や戦後の制度変遷を背景に日本に定住した人々とその子孫を広く指す場合もあります。こうした意味の違いを理解しないまま統計を読むと、実際の人数や社会的な背景を誤って捉えることになります。
2026年の最新統計で韓国籍は40万8,682人
出入国在留管理庁の「令和8年6月末における在留外国人数について」によると、最新の公表値は次のとおりです。
- 韓国籍の在留者:40万8,682人
- 国籍・地域別の順位:3位
- 2025年末からの増加数:1,341人
- 日本の在留外国人総数:428万1,026人
- 特別永住者の総数:26万3,705人
韓国籍の在留者は、2025年末時点では40万7,341人でした。当時は前年末から1,897人減少していましたが、2026年6月末には再び増加しています。
ここで注意したいのは、40万8,682人という数字は、韓国籍を持つ在留者の人数であって、在日韓国人・在日コリアン全体の人数ではないという点です。
日本国籍を取得した人は外国人の在留統計には含まれず、朝鮮籍として登録されている人も韓国籍とは別に集計されます。そのため、韓国にルーツを持つ人々全体の人口を、この数字だけで把握することはできません。
特別永住者は26万3,705人
特別永住者は、韓国籍の在留者全体と同じ集団ではありません。歴史的な経緯を背景に、特別な法律に基づく在留資格を持つ人々です。
2026年6月末時点の特別永住者総数は26万3,705人でした。これは韓国籍の人だけでなく、ほかの国籍・地域に属する人も含めた数字です。
なお、出入国在留管理庁の2025年末の国籍・在留資格別統計を基にすると、韓国籍の特別永住者は24万1,712人でした。特別永住者全体の約90.6%を占めています。
このように、韓国籍の在留者数、韓国籍の特別永住者数、在日コリアン全体の人数は、それぞれ異なる統計上の概念です。数字を比較する際には、対象となる国籍・在留資格と基準日をそろえる必要があります。
【歴史と経緯】なぜ在日韓国人は多いのか?韓国併合から戦後まで
在日韓国人が日本に多く暮らしている背景には、単一の理由では説明できない歴史があります。朝鮮半島と日本の地理的な近さに加え、植民地支配、労働移動、戦争、戦後の国籍制度、家族の定住などが重なり、現在のコミュニティが形成されました。
1910年の韓国併合と日本への移動
1910年、日本は韓国併合によって朝鮮半島を植民地支配下に置きました。その後、朝鮮半島から日本への人口移動が拡大していきます。
移動の背景には、仕事や教育を求める動き、経済的な困窮、植民地支配下の社会・経済構造など、複数の要因がありました。すべての人が同じ理由で渡日したわけではありません。
1939年以降は、戦時体制のもとで朝鮮人労働者の日本への動員が本格化しました。募集、官斡旋、徴用など、時期によって異なる制度が用いられ、強制性や暴力を伴う動員もありました。
日本記者クラブでの外村大・東京大学教授の解説でも、当時の公文書や統計、当事者の証言を踏まえ、広範な強制的・暴力的動員があったことが指摘されています。戦時動員の実態を考える際には、制度の変遷と個々の経験を区別しながら理解することが欠かせません。
1945年の終戦後も日本に残った人々
1945年の終戦後、多くの朝鮮半島出身者が帰国しました。一方、日本に残った人々もいました。家族や親族とのつながり、仕事、生活基盤、帰国先の事情など、残留の背景はさまざまでした。
その後、日本で生まれ育つ二世、三世、四世以降の世代が増え、生活の基盤を日本に置く人々が定着していきます。日本語を日常語とする人も多く、民族的なルーツと生活する社会が必ずしも一致するわけではありません。
1952年から1991年までの法的地位の変化
戦後の在日韓国・朝鮮人の法的地位を理解するうえで、重要な節目となるのが1952年、1965年、1991年です。
1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約が発効し、日本政府は旧植民地出身者について日本国籍を離脱したものとして扱いました。その後、在留資格をめぐる制度が変遷し、1965年の日韓基本条約と「在日韓国人の法的地位及び待遇に関する協定」によって、一定の韓国籍者に永住許可を認める仕組みが整備されました。
さらに1991年には、入管特例法が制定され、歴史的な経緯を持つ人々の在留上の地位が特別永住者制度として整理されました。
在日韓国人が多い理由は、単に韓国から日本への移住が続いているからではありません。歴史的に形成された定住社会と、現在も続く国境を越えた人の移動が併存していることが、現在の実態を理解する鍵です。
【国籍と在留資格】韓国籍・朝鮮籍・特別永住者・帰化の違い
在日韓国人について調べる際、混同されやすいのが国籍と在留資格です。
国籍は、どの国の国民であるかを示すものです。一方、在留資格は、外国籍の人が日本に滞在するための法的な地位を示します。特別永住者や一般の永住者という区分は、国籍そのものを意味しません。
| 区分 | 意味 | 押さえておきたいポイント |
|---|---|---|
| 韓国籍 | 大韓民国の国籍を持つこと | 在留資格は別に確認する必要がある |
| 朝鮮籍 | 日本の在留管理上、歴史的に用いられてきた「朝鮮」という国籍・地域の表示 | 北朝鮮の国籍と自動的に同じ意味になるわけではない |
| 特別永住者 | 歴史的な経緯を背景に、入管特例法に基づく在留上の地位を持つ人 | 韓国籍だけに限定された制度ではない |
| 一般の永住者 | 入管法上の「永住者」の在留資格を持つ人 | 国籍にかかわらず、所定の要件を満たして許可を受ける |
| 帰化後の日本国籍 | 帰化によって日本国籍を取得した状態 | 外国人の在留資格によって日本に滞在する立場ではなくなる |
朝鮮籍は北朝鮮国籍と同じなのか
これは特に誤解されやすい点です。
日本の在留管理で用いられてきた「朝鮮籍」は、朝鮮半島に由来する歴史的な表示です。朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮の国籍を持つことと、必ずしも同じ意味ではありません。
朝鮮籍の人々の背景や政治的立場、旅券の有無などは個人によって異なります。表示だけから本人の国籍、政治的な考え方、北朝鮮との関係を断定することはできません。
また、朝鮮籍から韓国籍へ変更することと、日本国籍を取得する帰化も別の手続きです。
国籍と在留資格は別々に考える
例えば、韓国籍の人が特別永住者である場合も、一般の永住者である場合もあります。就労や留学、家族関係などに基づく別の在留資格を持つ韓国籍の人もいます。
反対に、特別永住者だからといって、必ず韓国籍であるとは限りません。
この区別を理解しておくと、「在日韓国人は全員が特別永住者なのか」「朝鮮籍は北朝鮮の国籍なのか」といった疑問を、制度に即して整理できます。
【特別永住者制度】仕組み・最新人数・一般の永住者との違い
特別永住者制度は、在日韓国・朝鮮人などの歴史的な背景を理解するうえで重要な制度です。一般的な外国人の永住許可制度とは、法的な根拠も成立の経緯も異なります。
特別永住者制度が設けられた背景
1991年に制定された「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」は、通称「入管特例法」と呼ばれます。
この法律は、サンフランシスコ平和条約によって日本国籍を離脱した人々と、その子孫などを対象に、一定の要件のもとで特別永住者としての地位を認めるものです。
対象者の国籍は韓国籍に限定されていません。歴史的な経緯や日本での定着性を踏まえ、在日朝鮮人や在日台湾人などにも関係する制度として整備されました。
特別永住者には、一般の在留資格とは異なる取扱いがあります。就労活動に制限はなく、在留期間の更新も必要ありません。また、退去強制事由が法律上限定されているなど、特別な法的保護が設けられています。
特別永住者は減少傾向にある
出入国在留管理庁の統計によると、特別永住者の総数は2025年末の26万6,896人から、2026年6月末には26万3,705人となりました。
特別永住者は、一般の就労・留学などの在留資格のように、新たな外国人の受け入れによって同じ仕組みの対象者が継続的に増える区分ではありません。世代交代や帰化などによって人数が変化するため、長期的には減少傾向が見られます。
ただし、特別永住者の人数が減っていることと、韓国にルーツを持つ人々全体が同じ割合で減っていることは別問題です。帰化した人は日本国籍となり、統計上の外国人には含まれなくなるためです。
一般の永住者との違い
一般の永住者は、入管法上の「永住者」という在留資格を持つ人です。原則として、在留期間の更新が不要で、就労活動にも制限がありません。
一方、特別永住者は、歴史的な経緯を背景として入管特例法に基づく地位を持つ人です。一般の永住者と特別永住者は、いずれも在留期間の定めがないという点では共通しますが、制度の根拠、対象者、手続き、退去強制の取扱いなどが異なります。
特別永住者は「永住者の上位資格」でも、日本国籍を持つことを意味するものでもありません。 それぞれ異なる法的な仕組みに基づく地位です。
【帰化と現在の暮らし】在日韓国人の多様化と社会の実態
在日韓国人の現在を理解するには、歴史的な背景を持つ定住者と、現在の日本で生活を始めた人々の双方に目を向ける必要があります。
日本に暮らす韓国籍の人々には、何世代にもわたって日本で生活してきた人がいる一方、留学、就職、結婚などをきっかけに韓国から来日した人もいます。年齢、使用する言語、文化的な習慣、韓国との関係、日本社会とのつながりは一様ではありません。
帰化すると日本国籍になる
帰化とは、外国籍の人が法務大臣の許可を得て、日本国籍を取得することです。帰化後は、外国人として在留資格を持って日本に滞在する立場ではなくなります。
法務省民事局の「国籍別帰化許可者数」によると、2025年の帰化許可者は全体で9,258人でした。このうち「韓国・朝鮮」の区分は2,017人です。
この統計は、韓国籍・朝鮮籍に関係する人々の帰化を考える参考になります。ただし、韓国・朝鮮をまとめた区分であり、帰化した人のうち、どの程度が歴史的な在日コリアンの子孫なのかを直接示す数字ではありません。
また、年間の帰化許可者数は、その年に帰化が許可された人数を示すもので、現在の在日韓国人全体の人口を示すものではありません。
帰化するかどうかは、個人や家族の事情、将来設計、国籍に対する考え方などによって異なります。帰化の有無だけで、民族的なルーツや本人のアイデンティティを判断することはできません。
在日コリアンのアイデンティティは一様ではない
日本で生まれ育ち、日本語を主な言語として暮らしていても、韓国や朝鮮半島との文化的なつながりを大切にする人がいます。一方、民族的なルーツを意識する程度や、韓国語・朝鮮語との関わり方は個人によって異なります。
国籍、民族的なルーツ、文化的な帰属意識、政治的な立場は、それぞれ別の要素です。韓国籍だから特定の政治的立場を持つ、朝鮮籍だから特定の思想を支持する、日本国籍に帰化したから民族的なつながりがなくなる、といった単純な整理は実態に合いません。
こうした多様性を踏まえると、「在日韓国人」という一つの言葉だけで、すべての人の生活や考え方を説明することはできないと分かります。
【差別と人権】在日韓国人をめぐる課題と公的な対策
在日韓国・朝鮮人をめぐっては、長年にわたり、民族や出自を理由とする差別や偏見が問題になってきました。住宅の入居、就職、学校生活、インターネット上の誹謗中傷など、課題が現れる場面はさまざまです。
法務省は、特定の国や地域の出身者、その子孫であることのみを理由に、社会からの排除や危害をあおる言動などをヘイトスピーチとして説明しています。
外国人を対象とした調査が示す課題
出入国在留管理庁の「令和6年度在留外国人に対する基礎調査」では、外国人住民が差別を受けた場面として、家を探すとき、仕事をしているとき、仕事を探すときなどが挙げられました。
同調査では、ヘイトスピーチを受けた経験がある人は12.7%、自分では受けていないものの見聞きした経験がある人は31.6%でした。見聞きした場所としては、インターネットが65.5%で最も多く、街頭宣伝活動やデモも挙げられています。
ただし、これは在留外国人全体を対象とした調査であり、在日韓国人だけの被害率を示すものではありません。それでも、外国人に対する差別や排除の言動が、日常生活やオンライン空間における人権課題となっていることを示す資料です。
2016年に施行されたヘイトスピーチ解消法
2016年6月3日には、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」、いわゆるヘイトスピーチ解消法が施行されました。
同法は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動は許されないという理念を示し、国や地方公共団体に啓発活動などの取組を求めています。一方、同法自体がヘイトスピーチ一般に対する直接の罰則を定めているわけではありません。
法務省は、在日韓国・朝鮮人に対する脅迫的な言動や、排除をあおる行為などについて、人権侵犯事件として救済手続きを進めた事例も公表しています。
民族的な出自や国籍を理由に個人を一律に評価したり、特定の集団に対する言動を個人の責任と結び付けたりすることは、人権上の問題を生みます。歴史や制度を正確に理解することは、こうした偏見を防ぐうえでも欠かせません。
【プロの結論】在日韓国人を理解するために押さえたい3つの視点
在日韓国人について、統計や歴史を正しく読み解くためには、次の3点が重要です。
第一に、人数を比較するときは、国籍・在留資格・基準日を確認することです。2026年6月末の韓国籍の在留者40万8,682人と、同時点の特別永住者26万3,705人は、対象となる集団が異なります。両者を単純に足し合わせると、重複や対象範囲の違いを見落とす可能性があります。
第二に、歴史的な定住者と、現在の移住者を区別しながら理解することです。在日コリアンの歴史には植民地支配や戦時動員、戦後の国籍・在留制度の変遷が深く関係しています。同時に、現代の韓国籍の在留者には、留学や就職などを通じて来日した人々も含まれています。
第三に、国籍と個人の属性を結び付け過ぎないことです。国籍、在留資格、民族的なルーツ、文化的な帰属意識は別の概念です。統計上の区分だけで個人の考え方や生活を決め付けず、本人の多様な背景を尊重する視点が必要です。
【在日韓国人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、在日韓国人は何人いますか?
2026年6月末時点で、韓国籍の在留者は40万8,682人です。出入国在留管理庁の最新公表値で、国籍・地域別では3位となっています。ただし、帰化して日本国籍を取得した人や、朝鮮籍として登録されている人などは、この韓国籍の人数には含まれません。
Q2:朝鮮籍の人は北朝鮮の国籍を持っているのですか?
必ずしもそうではありません。朝鮮籍は、日本の在留管理上、歴史的に用いられてきた表示です。北朝鮮の国籍と自動的に同じ意味になるわけではなく、本人の国籍や政治的な立場を表示だけで判断することはできません。
Q3:特別永住者と一般の永住者は何が違うのですか?
特別永住者は、歴史的な経緯を背景に入管特例法に基づく地位を持つ人です。一般の永住者は、入管法上の永住資格を許可された人を指します。いずれも在留期間の定めがなく、就労活動に制限がありませんが、法的な根拠や対象者、手続きなどが異なります。
まとめ:今後の動向と、数字を読み違えないための判断基準
2026年6月末時点で、日本に暮らす韓国籍の在留者は40万8,682人です。2025年末の40万7,341人から増加した一方、歴史的な背景を持つ特別永住者は減少傾向にあります。
この2つの動きは矛盾するものではありません。韓国籍の在留者全体には、長年日本で暮らしてきた人々だけでなく、留学や就職などをきっかけに新たに来日した人々も含まれているからです。
また、帰化によって日本国籍を取得した人は、外国人の在留統計には含まれません。したがって、韓国籍の在留者数だけで、在日コリアン全体の人口や歴史的なコミュニティの規模を把握することはできません。
在日韓国人を理解するうえで大切なのは、歴史的な経緯、国籍、在留資格、個人のアイデンティティを切り分けて考えることです。公的統計では何を数えているのかを確認し、歴史的な事実と現在の社会状況を併せて見ることが、誤解や偏見を避け、実態に即して理解するための基本となります。 (出典: 在 日 韓国 人(Yahoo!ニュース))
佐藤 拓也 (Takuya Sato)
コンテンツディレクター最新のトレンドや話題のニュースをわかりやすく解説するWebライターです。読者の皆様に役立つ情報を日々お届けしています。
この著者の記事一覧を見る